どうもこんにちは
管理人のかいざーです
以前からFTR250の始動時の豪快な白煙で悩まされていたのですが
少し荒療治になったものの、ようやく解決することが出来ました
始動時だけ白煙が出るって事もあり、最初はてっきり左排気バルブからのオイル下がりだと思っていたので
ステムシールやバルブガイドの打ち換えを一生懸命やっていたのですが、ただの無駄な努力だったようです
実際排気バルブ周辺にオイルのにじみはありませんでした
原因はここにあったもよう
こいつです!、この穴です!、この穴が悪いんです!!
ここのシリンダーヘッドボルトの穴のくぼみは停車時にも常にオイルが溜まっているのですが
密閉されたこの穴の中の空気は走行中に熱くなって膨張しています
停車後にエンジンを停止して穴の中の空気の温度が下がるとどうなるでしょう?
そう、空気は温度が下がると収縮するんです
気圧が下がった場所はどこかから空気を吸い込んで大気圧と同じになろうとしますよね
(正確には大気から押されているので外から空気が入り込もうとする)
空気の通り道があれば何の問題も無いのですが、このエンジンにはそういう処置がされていません(いや、あったのかもしれないけど今はないw)
なので一番気密の弱いボルトヘッドの隙間からオイルを吸い込んでしまう訳です
吸い込まれたオイルはエンジンが冷え切ると金属が収縮して隙間のできたガスケットからシリンダーへ
そして再始動の時に混合気と一緒にオイルが燃焼して大量の白煙が出るという寸法です
今まで大丈夫だったのはなぜなのかは不明ですがもしかしたらシリンダーガスケット自体に空気の逃がし穴が開いていたのかもしれません
これは憶測ですが、ハイコンプピストンを入れたときに圧縮圧調整のためガスケットの枚数追加したので、穴がふさがれた可能性があります
あ、今新品買えよって言いましたよね?それはナシでw
Youtubeのエンジンオーバーホール動画を見ると、シリンダーボルトの空気の膨張を収束させる逃がし穴や、溝が切ってあるのを見た事があるので
この考えで間違いはなさそう
対策のためシリンダーボルトのワッシャーを銅に変えてみたのですが最初の数回の始動のみ改善されるものの
温度差の激しい部分なのでワッシャーの気密も長続きせずすぐ再発してしまいます
恐るべし大気圧
んで
最終的に取った方法がこれ
穴が無いなら開ければいいじゃない!(`・ω・´)キリッ!
開ける場所はここ
この少し膨らんだ部分の頂点で一番下のフィンとその上のフィンの間ぐらいにドリルで1~1.5mmぐらいの穴をですね
開けるわけですよ
説明画像では予備のシリンダーですが、実際にはヘッドは外さず車載状態で作業しました
電気ドリルなどでやると楽なんですが、電源いるし大げさになるのでピンバイスを使いました
こんなやつ
ドリルは1㎜の手持ちが無かったので1.5㎜を使用
グリグリすること約10分
出来ました(/・ω・)/
うわ、溜まってたオイル出てきたww腐ったオイルの臭いが充満してますwww
結果は
完全に解消!
今まで10回ぐらいキックしないと始動しなかったエンジンも3回のキックでかかるようになりました
走行中や停車後にオイルが出てくることも無さそうです
唯一心配なのはここから湿気を吸い込んでシリンダーボルトが錆ないかどうかと言うところ
錆びるようなら交換するときにボルトにローバルみたいな亜鉛塗料塗るとなおいいかもしれませんね
あまりお勧めできるやり方ではありませんが
手詰まりになった方は一度試してみてはどうでしょうか?
では
以前から参考にさせてもらってます。同じ所に穴開けました。ピストンリングとバルブステムシール を変えてもいまいち、ピストン自体もクリアランスが規定値以上だったので、オーバーサイズに交換。それでも治らず、そのうち例の穴からオイルが出てくるようになったので、もう一度ヘッド開けて、ボルト、ワッシャー、穴の底の錆やガタをヤスリ、ブラシかけ、液状ガスケット塗って組みました。あの穴だけオイル池の底なのがよくないかと。これで治ってほしいです。ありがとうございました!インスタやってます。bsa_m20です。
コメントありがとうございます
メールをチェックしていなくて、すっかり返事が遅くなってしまい申し訳ありません
自分も同じようなところで悩んでいて
最初は絶対オイル下がりだと思っていたのですが
ヘッドを開けてもオイルが染みた痕跡がないのでずっと不思議に思っていました
ワッシャーを銅に変えたり、液ガスを塗ったりしていたのですが
温度変化の激しい場所なので長持ちはしない様です
穴あけも、効果はあるのですが
キック始動に失敗すると抜けきらなかったオイルがガスケットからシリンダー内に少し入り込む様で
始動に失敗して何度もキックすると白煙が出るようです
キャブの状態により始動方法は様々だと思いますが
最近は一発始動できるようにゆっくり空キック10回ぐらいしてアイドルスクリューを1回転ぐらい上げてからチョークなしで始動するようにしています
それをすると全く白煙は出ないようですね
再発する場合は一度試してみてください
MD17EはFTR250からXLR250Rの最終年式までかなり弄りましたが、オイルが隙間から下がった経験はありません。単にシリンダー上面とヘッド下面の精度が出ていないだけだと思います。
常識的に考えても穴の周囲はガスケットが回っているので完全にシールされています。
どうしても漏れる場合は液状ガスケットで誤魔化した方がいいですよ。
すみません
せっかくコメントを頂いたのにすっかり見落としていました
自分もその線は疑ってみたのですが、ハイコンプのピストンが入っていて
ガスケットで厚みを調整しているのが原因なのは理解していますが
記事にある通り左側のボルト部分から漏れているのは間違いないので
もしかしたらボルト穴にクラックがあるのか、バルブガイドの取付穴に隙間があるのかもしれませんね
ヘッドの面精度は確認済みなのでそちらの線は薄そうです
イグニッション切って何度かキックすればオイルにじみの経路が分かるかもしれないので
時間ある時にでもやってみようかと思います